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弊社は1984年調査会社として発足し30年、研究所と名乗って12年が経過しました。研究所という名に恥じないように常日頃研修を続けてきたつもりですが、鉄筋探査機・赤外線サーモグラフィーともに、まだまだ全てを知ったという段階ではありません。

その中で鉄筋探査機については、関西方面中心に鉄筋を見るための探査を2006年の鉄筋探査機RCレーダー導入直後より、設計事務所の依頼で200か所以上で行っています。通常は、鉄筋を切らない為の業務ですので、鉄筋を避けて当たり前であり、結果として鉄筋がどの位置にあったのかはわかりません。私たちが経験した鉄筋を見る調査業務では、鉄筋位置のずれや鉄筋までの深さ(かぶり厚)の誤差が、すぐに目の前でわかります。つまり、縦筋と横筋の位置を調べるとすぐに、ドリルで穴を開け目視確認するからです。200か所以上の探査業務の中で73か所をピックアップした精度確認一覧表を作成していますが、3-4cmのコアを抜いた時に、鉄筋がほとんどコア中心に見える誤差ほぼなし56%、6mmまでの誤差37%、10mm程度の誤差4%、15mm以上の誤差3パーセントとなっています。(不明2か所を除く)

鉄筋までのコンクリート深さ(かぶり)は、機械値が実測値よりも深いというケースはありません。つまり機械値が30mmの場合、最低でもかぶりは30mmあり、実測すると大半が10%以上深いということでした。例 実測値34mm 機械値27mm 実測値52mm 機械値44mm (上記位置精度も含めて探査機械RCレーダー95A)

これらの結果は、現在でも私たちの貴重な財産です。かぶりについては確かに誤差がでますが、鉄筋かぶりは少ないのが問題であり、最低でもこれくらいはありますと言えるのは、悪いことではないと思っています。その後弊社テスト値でも30mm以下のかぶり誤差が非常に少ない電磁誘導法331²を導入しました。
電磁誘導法331²については、コラム”鉄筋探査機 電磁波レーダー法と電磁誘導法”をご覧ください。

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