平成20年の福岡における特殊建築物定期報告制度説明会では、赤外線は打診等に含まれますかという質問があり、回答はもちろん含まれますでした。平成25年の同じく福岡の説明会では、5年経過していますので赤外線の認知度は高く、質問は費用に関することに変わっています。
赤外線カメラを使用した打診を選ばれる一番の理由は、間違いなく費用が安いということだと思います。弊社でも特殊建築物対応プランと名付けた低価格プランがあります。
また、私たちは価格だけではなく性能面でも、赤外線は特殊建築物外壁調査に向いていると考えます。理由は、弊社の技術力でタイル1枚からの浮き全てがわかる結果は出ていませんが、特殊建築物定期報告で問題になる著しい浮の是正に関して、その著しい浮きを見つけられる可能性は高いと思っているからです。
タイルに接着力が減少していても離れてはいないといった空気層が少ない状況では、赤外線での浮きの発見は難しいと思われます。このような打診でわかる浮きが赤外線でわからない場合もあります。逆に赤外線でわかるジャンカやコンクリートの空洞が打診で分からないこともあります。
著しく浮いている部分が、接着力がなく躯体・モルタルと離れ空気層ができることにより周囲との壁面温度が大きく違う部分と考えるなら、赤外線カメラは、特殊建築物定期調査報告において、大きな力を発揮できると考えます。